2006年5月1日

イオン飲料は身体によいか

 皆さんはイオン飲料にどのようなイメージをお持ちでしょうか。イオン飲料の宣伝文句には「血液と同じ成分」「身体にやさしく水分補給」などと書かれています。水を飲むよりもイオン飲料を飲む方が身体に良い、なんとなく健康的、と考える人も多いと思います。本当にその通りでしょうか!?

2006年4月1日

子どもの病気 ウソ?ホント?

 日ごろ保護者の方々から寄せられることの多いご質問に答える形で、子どもの病気の常識を考え直してみましょう。当たり前に思われている知識の中に、意外と多くの誤解が潜んでいる!?ことを感じます。

[1] ワクチンを接種しなくても、病気に自然にかかればいい → ×
定期接種のBCG・三種混合・ポリオ・麻疹・風疹などの意義は言うまでもありません。これらの病気は、かかると命取りになるか、社会に重大な迷惑を及ぼす可能性があるため、ワクチンによる予防は絶対に必要です。では、任意接種のおたふくかぜと水痘(みずぼうそう)はどうでしょうか。「おたふくかぜも水痘も重い病気ではないので、自然にかかるのを待てばいい」という考えもあります。しかし、これらにかかると約1週間の自宅安静と治療が必要です。子どもは幼稚園・学校に行けない、働いている母親は仕事を休まざるを得ないなど、不都合が多く生じます。さらに重要な点は合併症です。たとえば、おたふくかぜは髄膜炎を2~10%、難聴を0.03~0.3%の頻度で合併します。ワクチンを接種しておけば、たとえかかっても(接種してもかかる率は15~20%)、合併症を免れて軽症で済むことが期待できます。

2006年3月1日

食育のすすめ

 食べることは生きるための基本です。伸び盛りの子どもにとって、「食」は単なる栄養の補給にとどまらず、健康の増進と維持、家族の絆の強化、食文化の理解と継承など、多くのことを体験し学習する場でもあります。食にかかわる子どもの育成、すなわち食育は、知育・徳育・体育とならび、子どもの健全な成長に欠かせない大切なものです。

2006年2月27日

かぜと抗生物質

 急性上気道炎(いわゆる風邪)の多くは抗生物質を必要としません。今回のコラムでは「抗生物質の使いすぎは耐性菌を増加させる」「抗生物質はあらゆる風邪に効く万能薬ではない」「抗生物質の効く風邪をきちんと選別しなければならない」ことを解説します。

2006年1月13日

子どもの薬の話

 内科系(小児科、内科など)の治療の主役は「薬」です。病巣を切ることを最終的な解決手段とする外科系とは、この点が根本的に異なります。筆者は、研修医のときに先輩から「小児科医が処方する薬は外科医がふるうメスと同等の重みがある」と厳しく教わりました。今もその戒めを心して薬を決めています。筆者が子どもに薬を処方する際の方針は、「真に必要な薬をシンプルに」。あれもこれもと欲張りすぎると、量が増えて味が複雑化して飲みにくい上に、稀といえども薬物相互作用や副作用の心配が増します。今回のコラムでは、薬に関する疑問についてお答えしましょう。

2006年1月5日

ファーストフードと肥満

 わが国の肥満児は過去30年間で約3倍に増加しました。小学校高学年では8~9人あたり1人の割合です。肥満とそれに伴う生活習慣病は、今後さらに深刻度を増すことが予想されます。私事ですが、筆者は米国のセントルイス市で3年余り生活し、成人の約6割が過体重、うち3割が肥満という「肥満大国」の実態をつぶさに見てきました。米国人の問題は、生活様式の西欧化が進む日本人にとって他所事ではありません。今回のコラムでは、米国人の肥満化の元凶とされるファーストフード(fast food)を取り上げ、食習慣の問題について言及します。

2005年12月1日

解熱薬の使い方

 熱を出してフーフー言っている子どもを見るのはつらいことです。発熱に対してどのように向き合えばよいか、解熱薬をどのタイミングで使えばよいかを考えてみましょう。

 最初に、病気の重症度をチェックします。意識がおかしい、呼吸が苦しそう、顔色が真っ青、出血傾向がある、ぐったりして呼びかけに応じない、半日以上尿が出ない、生後3ヶ月以下 ⋯。これらの場合、とりあえず様子を見るのではなく、早急に医療機関に受診してください。