子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することで発症します。日本で毎年、若年層を中心とした女性の約1万人が子宮頸がんに罹患し、約2900人が死亡しています。子宮頸がんがマザー・キラーと称される所以です。そのような状況の中、世界はHPVワクチン接種による子宮頸がん撲滅の活動を展開しています。ワクチン先進国のオーストラリア等では、子宮頸がんは10年後に「稀少がん」としてほとんど見られなくなるだろうと予測されています。一方で、先進国の中で日本だけは「ワクチンの積極的接種勧奨の一時的差し控え」という不合理な施策を数年前から続けていて、世界の潮流から完全に取り残されています。世界保健機関(WHO)は日本を名指しで、「若の女性たちが命の危険に晒されている」と非難し、接種勧奨の再開を強く求めています。