2020年9月8日

「心の幸福度」について考える

 ユニセフ(国際児童基金)は9月3日、先進・新興国38ヶ国に住む子どもたちの幸福度を調査した結果を公表しました。日本の成績は以下のとおりです。
 ○ 精神的な幸福度(生活満足度が高い子どもの割合、自殺率):37位
 ○ 身体的健康(子どもの死亡率、過体重・肥満の子どもの割合):1位
 ○ スキル(読解力・数学分野の学力、社会的スキル):27位
 ○ 総合順位:20位

 心の幸福度が下から2番目という、非常にショッキングな結果でした。内容を詳しく見ると、15歳の時点で生活満足度の高い子どもの割合は、1位のオランダが90%に対して、日本は下から2番目の62%でした。15〜19歳の10万人あたりの自殺率は、最少のギリシャが1.4人に対して、日本は約5倍の7.5人(下から12番目)でした。「すぐに友達ができる」と答えた15歳児の割合は、1位のルーマニアが83%に対して、日本は下から2番目の69%でした。わが国の子どもたちの心の健康〔メンタルヘルス〕がきわめて低い水準にあることがうかがい知れます。また、各国に共通に見られる現象として(日本も例外ではなく)、家族からのサポートがより少ない子どもたち、いじめに遭っている子どもたちは、精神的な幸福度がより低い結果になっていました。