2013年3月14日

PM2.5の正体に迫る

 中国で発生した微小粒子状物質(PM2.5)が日本に飛来し、環境汚染を引き起こしています。PM2.5とは、大気中に浮遊する直径2.5μm以下の小さな粒子のことです。その成分として、元素状炭素(黒いスス)、有機炭素、窒素化合物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、アンモニア、重金属など様々な物質が含まれています。その起源は、工場の排煙やディーゼル車の排気ガスなどの人工産物のほかに、土壌の粉塵や火山活動などの自然現象もあります。また、家庭内では喫煙やストーブなどから発生します。PM2.5は粒子のサイズが非常に小さいため(髪の毛の30分の1、スギ花粉の15分の1)、肺の奥深くまで入りやすく、喘息や気管支炎などの呼吸器疾患を引き起こす可能性があります。さらに、肺がんや循環器疾患の誘因にもなります。