[1] マスクの効果
インフルエンザなどの呼吸器感染症は「発症した後から周囲に感染させる」ため、感染した人だけがマスクを着用すれば十分でした。しかし新型コロナウイルスの感染力は発症3日前から5日後までが最も強く、「発症前の無症状の時期から周囲に感染させる」ため、すべての人がマスクを着用することが理にかなっています。健康そうに見えても、「自分はウイルスを保有しているかもしれない、他人にうつすかもしれない」と考えて慎重に行動していただきたいと思います。
[1] マスクの効果
インフルエンザなどの呼吸器感染症は「発症した後から周囲に感染させる」ため、感染した人だけがマスクを着用すれば十分でした。しかし新型コロナウイルスの感染力は発症3日前から5日後までが最も強く、「発症前の無症状の時期から周囲に感染させる」ため、すべての人がマスクを着用することが理にかなっています。健康そうに見えても、「自分はウイルスを保有しているかもしれない、他人にうつすかもしれない」と考えて慎重に行動していただきたいと思います。
新型コロナウイルス感染症の拡大が止まらない中、希望の持てる話題を提供したいと思います。新型コロナウイルスワクチン(以下、ワクチンと略)の最新情報です。
日本で薬事承認申請中の米国ファイザー社製ワクチンの第三相臨床試験の成績が学術誌に掲載されました(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2034577)。18歳以上の約4万3千人の被験者を偽薬(プラセボ)投与群とワクチン投与群の2つに分け、約100日間の経過を追ったところ、新型コロナウイルス感染症に罹患した人は、偽薬投与群(ワクチンを接種しなかった群)で162人、ワクチン投与群で8人という結果でした。しかも、偽薬投与群では日数の経過とともに罹患者が直線的に増えたのに対し、ワクチン投与群では接種後2週間から先は罹患者がほとんど出ませんでした。ワクチンを接種することにより発症リスクを95%減らすという結論になります。「新型コロナウイルスに接した(であろう)人のうち、これまで10人だった発症者が1人以下になる」と言い換えることもできます。学術的な検証がしっかり為された説得力のあるデータです。また、米国モデルナ社製ワクチンも同様の臨床試験により、有効率94%の成績を出しています。