子どものインフルエンザが治った後、治癒証明書(または登校・登園許可書)を求めて再受診するという不思議な現象がまだ所々で見られます。大和市の公立小中学校ではとっくの昔に廃止され、多くの幼稚園・保育園でもすでに廃止されていますが、まだ一部の私立小中学校や幼稚園・保育園で実施されています。でも、本当に必要でしょうか。
2019年12月26日
2019年11月24日
2019年10月6日
真っ当な「かぜ診療」を目指して
日常の小児診療で最も多く遭遇する疾患はかぜ(急性上気道炎)です。主な症状は、発熱、咳、鼻水・鼻づまりです。これらの症状に対して、熱冷まし(解熱薬)、咳止め(鎮咳薬)、鼻水止め(抗ヒスタミン薬)などの薬が使われます。いずれも対症療法のための薬です。抗菌薬、漢方薬などが使われることもあります。これらの薬の有用性について検討してみましょう。
2019年9月9日
ゲーム障害 〜 WHOが疾患に認定 〜
世界保健機関(WHO)の国際疾病分類に「ゲーム障害」が収載されることになりました。日本をはじめとする世界各地でゲーム障害が社会問題化していることが背景にあります。ゲームにのめり込む機序はアルコールやギャンブルへの依存と同じですが、ゲームには法的規制がない分、未成年者に多発することが特徴です。中高生のネット依存は全国で93万人(7人に1人の割合)、その90%がゲーム障害と試算されています。先日、ゲーム障害の診断と治療の第一人者である、国立久里浜医療センター院長の樋口進先生の講演を聴く機会がありました。樋口先生のお話を引用しながら、ゲーム障害の実態と対策について解説いたします。
2019年6月24日
子どもの弱視 〜早期発見の重要性〜
子どもの視力は生まれた時から大人並みということはありません。視覚刺激を繰り返し受けることで徐々に伸びていきます。生まれたばかりの赤ちゃんは、明るいか暗いかを区別するだけです。生後1ヶ月で物の形が、生後2ヶ月で色が何となく分かるようになります。1歳で0.2くらいの視力になり、3歳までに急速に伸びて、3歳で0.6〜0.9、5歳で1.0以上になります。この時期は視覚の発達期とよばれています。
2019年6月3日
2019年4月19日
子宮頸がん予防ワクチンの現在
子宮頸がんは女性特有のがんとして乳がんに次いで多く、日本では毎年約1万人が発症し、約2900人が死亡しています。特に若い年代(20〜40歳)に起こりやすく、結婚や妊娠・出産を迎える年代にとって大きな脅威になっています。過去10年間の年齢調整死亡率は9.6%上昇しており、他の主要な五大がん(肝臓、胃、大腸、肺、乳がん)の死亡率が低下または横這いであるのに対し、子宮頸がんだけは今なお上昇を続けています。
2019年3月6日
発達障害の診療について考える
発達障害とは、脳神経の一部の先天的な機能異常にもとづく疾患です。いくつかのタイプに分類されていて、(1) 学習障害、(2) 注意欠如・多動性障害、(3) 自閉症スペクトラム の三つが代表例です。自閉症スペクトラムとは聞き慣れない言葉ですが、自閉的な傾向の程度(薄い人から濃い人まで)と知的障害の程度(正常から重度まで)に大きな幅があることから、連続体(スペクトラム)の表現が用いられています。(1) (2) (3) の特徴・症状は重なり合い、一人で複数の疾患を合わせ持つこともあります。
2019年2月12日
2019年1月20日
小児医療における迷信(1)
当たり前のように言われていることが実は違うとか、何者かが意図的に作り出した情報が独り歩きしているとか、日常の小児医療において変だな!?と感じる事例が多々あります。今回と次回のコラムで、迷信や都市伝説の類をご紹介します。
登録:
投稿 (Atom)