2005年10月1日

夜泣きの対処法

 夜泣きとは、赤ちゃんが夜間に目覚めて泣き止まない状態をいいます。睡眠のパターンが完成するまでの一時的な生理現象であり、生後7~10ヶ月をピークに1歳半過ぎまでに自然に治りますが、養育者、とくに母親にとっては大変に悩ましい問題です。夜泣きへの具体的な対策を考えてみましょう。

2005年7月4日

日焼けはほどほどに

 筆者が少年だった頃、日焼けは健康のシンボルでした。夏の海辺でクロンボ大会が催され、皆で競い合って肌を焼いたものです。それほど昔でなくても、平成10年までの母子手帳には「外気浴や日光浴をしていますか」と記載されていましたし、今でも7割以上の人が「日焼けすれば身体が丈夫になる」と信じています。日光浴がかくも推奨される最大の理由は、日光に含まれる紫外線により体内でビタミンDが合成され、これがくる病(骨のミネラルが不足する病気)を防止する効果を持つためです。

 ところが、近年の栄養事情の改善とビタミンD摂取量の増加に伴ってくる病が激減し、代わって紫外線による皮膚癌の危険が実証されてくると、これまでの論調が一転して「日光浴は百害あって一利なし」と唱えられるようになりました。母子手帳から日光浴の字句が削除され、薬局には子ども用の日焼け止めが花盛りです。昨日の英雄が今日の悪玉に転落したかのようです。日光浴は有用か、それとも有害か、一体どちらが正しいのでしょうか!?

2005年4月11日

肥満はなぜいけないか

 「僕の家族はみんな太っているけど元気だよ。どうして太っていたら駄目なの?」 外来でときどき尋ねられる質問です。肥満とは標準体重からの偏りであって、それ自体は病気ではありません。しかし、肥満をそのまま放置しておくと、生活習慣病(いわゆる成人病)にかかる率が格段に高くなります。脂肪細胞から血液中に分泌される種々の生理活性物質(アディポサイトカイン)および遊離脂肪酸が、動脈硬化や血栓やインスリン分泌不全をもたらすことが発症の原因です。人生の早い時期から太っている人ほど身体の損傷が著しく蓄積し、より早い時期に生活習慣病を発症します。筆者の診療経験においても、10歳代で糖尿病、脂肪肝、高血圧、高脂血症を発症するケースを多々見かけます。将来の狭心症・心筋梗塞や脳卒中への進展が気がかりです。日本人小児の肥満の頻度は過去15年間に2倍近く増加し、今や10人に1人が肥満児の時代です。小児科医にとって肥満対策は緊急を要する課題の一つです。

2004年8月13日

三歳までに良い生活習慣をつけよう

 幼児期(3~4歳まで)は、子が親から生活習慣の基本を学びとる大切な時期です。ここで形成された食習慣や運動習慣は、そのまま学童期、思春期を経て成人期に持ち越されます。しかし、子どもを取り巻く環境を見渡しますと、過保護、飽食・偏食、運動不足、精神的ストレスなど負の要因が横溢し、これらが及ぼす悪影響を憂慮せずにはいられません。いったん身に付いた悪習を後々に是正するのは容易ではなく、幼児期こそ、親は自分の身体だけでなく子の生活に強い関心を持つことが求められます。