2016年7月26日

結核は過去の病気ではありません

 2016年4月から大和市でBCGの個別接種が始まりました。BCGは結核を予防するためのワクチンです。1921年にフランスで開発され、1943年に日本でも使用が開始されました。BCGは結核の撲滅に向けて大きな役割を果たしています。今回はBCGと結核の話をしましょう。

2016年6月5日

子どもを受動喫煙から守ろう

 世界禁煙デーの5月31日、受動喫煙が原因で死亡する人が国内で年間1万5千人に上ることが厚生労働省から公表されました。1万5千人の内訳は、肺がん2484人、虚血性心疾患4459人、脳卒中8014人、乳幼児突然死症候群(SIDS)73人です。また、世界保健機関(WHO)の発表(2011年)によると、受動喫煙による死亡者数は全世界で年間60万人に達し、そのうちの16万5千人が5歳未満の子どもです。

2016年5月19日

夜泣きの原因の一つは腸内細菌の乱れ !?

 このコラムは「赤ちゃんは泣くのが仕事」(2005年10月)と合わせてお読みください。

 いろいろと謎の多い夜泣きですが、その原因の一つとして最近、注目を集めているのが、腸内細菌叢のアンバランス。その鍵を握るのが、乳酸菌の一種であるロイテリ菌(ラクトバチルス・ロイテリ)です。

2016年3月27日

風邪薬はどれだけ効くか !?

 「リゾチーム製剤が市場撤退。追試に失敗。製薬会社が自主回収」… 2016年3月18日付の新聞の見出しです。リゾチーム製剤の商品名は、アクディーム、ノイチーム、レフトーゼなど。「気管支炎、気管支喘息、気管支拡張症の喀痰喀出困難に効く」との触れ込みで販売され、風邪の治療にもしばしば用いられてきました。しかし、適応疾患を広げようとして再評価調査を行った結果、逆に「効かない」ことが実証されてしまい、承認を取り消さざるを得なくなったというお粗末な話です。当院はリゾチーム製剤の有効性に疑問をいだき、過去10年以上にわたって使用を控えていました。判断は間違っていなかったことになります。

2016年3月20日

保育園・幼稚園での感染症対策

 四月から入園を迎える皆様、おめでとうございます。新しい生活を始めるにあたり、親子共々に期待と不安が交錯する日々であろうと推察いたします。

 入園後間もなく、しばしば熱を出したり、咳が止まらなかったり、いつも鼻水を垂らしていたり … 風邪をひいてばっかり。「うちの子、こんなに弱かったかしら?」という状況が訪れますが、これはごく普通のこと。集団生活に入ると、これまでの家庭生活と比べものにならないほど、多種多様の病原体と遭遇します。風邪を引き起こすウイルスは約200種類あるといわれます。熱も咳も鼻水も、子どもが病原体と闘っている証です。一つ一つの風邪を乗り越えることによって、子どもはそれぞれの病原体に対する免疫を獲得し、次第に丈夫な身体になっていきます。

2016年1月11日

インフルエンザの疑問・誤解にお答えします(第二編)

 インフルエンザは普通のかぜと違う、重症化しやすいし死の危険さえある、だから一刻も早く医者にかかり検査を受けて薬を飲まなくてはならない、薬さえ飲んでおけばとりあえず安心、という概念が一般的です。しかし本当にそうでしょうか。一部は正しい認識ですが、大部分は過剰な不安にもとづく誤解といえます。その原因の多くは、恐怖心を執拗にあおりたてるメディアの報道やインターネットの書き込みにあります。今回のコラムで、インフルエンザに関する誤解の数々を解き、インフルエンザの知られざる一面に光を当てたいと思います。

2015年11月6日

ノロウイルスについてもっと知ろう

 毎年秋から冬(11〜3月)にかけて、ノロウイルスによる感染性胃腸炎が流行します。感染性胃腸炎の原因となる微生物は多種にわたりますが、ノロウイルスはその半分以上を占めていいます。これからの季節、世間を大いに騒がせるノロウイルスについて解説します。