2018年7月9日

肺炎を見逃さないコツ 〜 経過をよく見ること 〜

 前回のコラムで「かぜが悪化して肺炎になることもある」と述べました。今回はこの点をもう少し深く掘り下げてみます。一例を示しましょう。他院で「かぜ」と診断された子どもが、熱と咳が良くならないという理由で当院を受診しました。熱のせいで顔が赤く火照り、活気がなく、ひどい咳を絶え間なくしています。聴診器を胸に当てると、ブツブツと雑音が聞こえます。胸部レントゲン写真を撮ってみると、肺野に白い影が見えます。「肺炎」と診断しました。