2020年11月15日

アレルギー性鼻炎を治す舌下免疫療法

 スギ花粉やダニによるアレルギー性鼻炎に悩む子どもが近年、増加しています。当院にも多くの患者さんが通っておられます。アレルギー性鼻炎の治療の基本は、抗アレルギー薬の内服と点鼻、アレルギーの原因物質(アレルゲンと呼称。スギ花粉、ダニ)を回避するための環境整備であり、アレルギー体質を根本的に治すことは困難とされてきました。

 根本的な治療法は、実はあります。アレルゲンを少量ずつ長期間にわたり投与して身体を慣らしていき、アレルギー反応を起こしにくい体質に変える方法です。減感作療法またはアレルゲン免疫療法と称します。かつてはアレルゲンを皮下注射で投与していましたが、注射の痛さと頻回の通院が嫌われて、普及に至りませんでした。皮下免疫療法に代わって登場したのが、アレルゲン抽出物を錠剤にして舌下に投与する「舌下免疫療法」です。注射が不要であること、自宅で治療を行えること、副作用の頻度・程度が注射よりも少ないことが利点です。舌下免疫療法はわが国で2014年に認可され、以来6年間でその評価が着実に高まりつつあります。しかし一般の認知度はまだ低いのではないでしょうか。