暑い夏が去り、空気が冷たく乾燥してくると、“かぜ” の季節が始まります。かぜとは、鼻からのど(咽頭、喉頭)までの上気道に病原体が付着することで起こる急性炎症です。かぜを起こす病原体は200種類以上あり、その
9割をウイルスが占めます。秋になるとライノウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルス、年が明けるとインフルエンザウイルス、メタニューモウイルス、春になると再びライノウイルス、パラインフルエンザウイルス、夏にはアデノウイルス、エンテロウイルスなどがそれぞれ流行します。まるで季節の風物詩のように順繰りに必ずやって来ます。残りの
1割は細菌(マイコプラズマ、クラミジア、溶連菌など)です。マイコプラズマは主に秋から冬にかけて流行します。溶連菌の流行は通年性ですが、夏は少なくなります。