2011年7月15日

ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン Q&A(改訂第二版)

本年1月に掲載したQ&Aの改訂版をお届けいたします。

<ヒブワクチン = アクトヒブ>
Q1 ヒブ(Hib)とはどんな細菌ですか?
A1 細菌性髄膜炎を起こすことがあります。日本では年間600人がヒブ髄膜炎にかかり、そのうちの20~30人が死亡し、100人以上が重い後遺症(麻痺、けいれん、難聴、知能障害など)を残します。
Q2 新しいワクチンですか
A2 1980年代後半に実用化されています。現在100ヶ国以上で、国の責任下に無料で行う定期接種として子どもたちに行き渡っています。ワクチンの効果は劇的で、今やほとんどの先進国でヒブによる重い病気は見られなくなりました。これは後述する肺炎球菌も同様です。先進国から遅れること約20年、日本では2008年12月に導入されました。2011年2月から公費助成により無料で接種できます。
Q3 どんな副作用がありますか
A3 接種部位が赤く腫れたり、5~10パーセントに発熱を生じたりします。重い副作用(強いアレルギー反応、痙攣など)はきわめて稀です。安全性の高いワクチンです。
Q4 何回接種しますか
A4  (1) 生後2ヶ月から6ヶ月まで;3回(4週以上の間隔)+ 約1年後に追加1回、 (2) 生後7ヶ月から11ヶ月まで;2回(4週以上の間隔)+約 1年後に追加1回、 (3) 1歳から4歳まで;1回のみ

<小児用肺炎球菌ワクチン = プレベナー>
Q1 肺炎球菌とはどんな細菌ですか?
A1 細菌性髄膜炎を起こすことがあります。日本では年間200人がかかり、そのうちの約20人が死亡し、60~80人が重い後遺症を残します。ヒブ髄膜炎に比べて、頻度は低いですが、重症度は高いです。
Q2 新しいワクチンですか?
A2 小児用の肺炎球菌ワクチンは、米国で2000年から定期接種が始まりました。現在、世界100ヶ国以上で承認され、41ヶ国で定期接種に組み込まれています。先進国から遅れること10年、日本では2010年3月に導入されました。2011年2月から公費助成により無料で接種ができます。
Q3 どんな副作用がありますか?
A3 接種部位が赤く腫れたり、約10~20%に38℃を超える発熱を生じたりしますが(ヒブワクチンより高い確率です)、重い副作用はきわめて稀です。安全性の高いワクチンです。
Q4 何回接種しますか?
A4 ヒブワクチンと若干異なります。(1) 生後2ヶ月から6ヶ月まで;3回(4週以上の間隔)+ 月齢12~15ヶ月に追加1回、 (2) 生後7ヶ月から11ヶ月まで;2回(4週以上の間隔)+ 60日以上の間隔をおいて月齢12~15ヶ月に追加1回、  (3) 1歳;2回(60日以上の間隔)、  (4) 2歳から9歳まで;1回(ただし、5歳以上には公費助成が適用されません。有料です)

<ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン 共通>
Q5  年少児の接種回数が多い理由は?
A5  ヒブや肺炎球菌を鼻粘膜に着けた子どものほとんどは、無症状のまま経過して5歳頃までに免疫を自然に獲得します(一般に肺炎球菌の方が遅れます)。しかしごく一部の子どもでは、これらの細菌が鼻粘膜から血液に入りこんで細菌性髄膜炎を起こします。年少児ほど免疫能が弱く、血液に侵入されやすい(髄膜炎を起こしやすい)状態です。実際、細菌性髄膜炎の70%は0歳児と1歳児です。したがって、できるだけ早い時期にワクチンを接種して免疫を獲得することが望まれます。
Q6  同時接種は可能ですか
A6  他のワクチンと同時に接種することが可能です。本数に制限はありません。たとえば三種混合とヒブと小児用肺炎球菌の三本同時接種が可能です。同時接種でワクチンの効果が減ることはなく、有害事象や副反応が増えることはありません。同時接種の最大の利点と目的は、子どもをヒブや肺炎球菌からできるだけ早期に守ることにあります。以上は日本小児科学会の公式声明でもあります。

0 件のコメント:

コメントを投稿